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公演情報

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル写真

(C)2018 Bartek Barczyk

中越沖地震が縁で実現した公演から約3年、

世界に3本の指に入ると絶賛したホールでのCD録音を経て、

自身が認めたホールで奏でる待望の公演。

完璧を追求する孤高の巨匠による、極上の響きをご堪能ください。

 

全曲目が決定しました!

プログラム/ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op. 5

      ショパン:スケルツォ 第1番 ロ短調 Op. 20

           スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op. 31

           スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 Op. 39

            スケルツォ 第4番 ホ長調 Op. 54

 

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2月に来日するクリスチャン・ツィメルマンの最新情報がヨーロッパから届きました。

1月23日に北イタリアのトリノ市で行われたリサイタル。

音楽好きのイタリアの聴衆は、ピアノ音楽に関してはひじょうに肥えた耳を持っています。

ブゾーニやベネデッティ=ミケランジェリを生んだイタリアの風土。

アーティストへの評価もとかく厳しくなりがちですが、

ツィメルマンに関しては別格の扱いといってよいでしょう。

アントニーノ・トロッタによる、哲学的分析も含んだ批評の一部になります。

また、今回の来日で披露するブラームスとショパンの演目についても、

みなさんの期待を裏切らない嬉しい報告が。どうぞご期待ください。

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ピアノという機械を自在に操る、神の技 Deus in Machina

 

彼はまた、満場の観客の心を鷲掴みにした。
通例の「鑑賞の仕方」を根底から覆し、美学追求の大前提のもと斬新な独自の洞察をみせてくれた。私たちが想像する地平を遠く超えて。
ピアノは、きわめて複雑な機構と可能性をもつ楽器だが、ツィメルマンはそれを証明してくれる。気体の蒸散のようなピアニッシモ。音と振動の間でその均衡を探りつつ、沈黙に至る糸のような連なり。行くさきにに究極の美を見据えて、技巧の挑戦を続けている。
前回の2016年のリサイタルではシューベルトを披露し、のちに同演目がドイツ・グラモフォンから発売されているが、彼の公演はいつもセンセーションであり、その名はピアノ史上にひときわ眩しい輝きを放つに至った。

 

ブラームスのピアノソナタ第3番ヘ短調Op.5。まったき恍惚の40分間。音を物理的な束縛や当然の帰結から解放し、古代ギリシャ的な自由を感じさせる。彼の指先は、神のそれに等しい。造物主の指である。
第2楽章「アンダンテ・エスプレッシーヴォ」。若きブラームスはベートーヴェン「悲愴」の「アダージョ・カンタービレ」を意識していたのだろうか。鋭利な刃で音のフォルムを刻みこみ、また、滑るようなペダリングによって無重力の感覚が生まれ、夕暮れどき、薄暮の息吹が、私たちを酔わせてくれるかのようだ。フォルテとピアノのあいだを、活力と倦怠のあいだを自在に行き来しながら、けして緩まない弦のバランス。

 

この人の完璧主義とはどういう次元なのだろう?
楽器を知り尽くし、それでいて、機械操作のみに陥らず、あくまで「ピアニズム」を求める。柔軟性、輝き。力にあふれ堂々たる「アレグロ・マエストーゾ」。文字通り威厳ある(=マエストーゾ)揚々とした(=アレグロ)性質は、彼がバーンスタイン、そしてラトルと行ったブラームスのピアノ協奏曲第1番のCD録音中にも、余すところなく表現されている。

 

ショパンのスケルツォでは、演奏家が楽器を奏でる至福、その空気感が伝わりこそすれ、スタイルを誇示したがる凡庸さは微塵もなかった。自由闊達なスケルツォの曲想を逆手にとり、ツィメルマンは、リズミックで色彩感あふれる新しい可能性、楽曲の規律と同時に表現の広がりを、提示して見せた。彼の「四つのバラード」を聞いたことがあるファンは、重厚かつ控えめな表現を期待したかもしれず、今回のこの熱に浮かされたようなヴィルトゥオジティに面食らったかもしれない。けれど、その躍動感も、しかるべき存在のアピールを逸脱してはいないはずだ。

 

スケルツォ第3番で音符はさらに輝きを増してゆく。また2番では、こんにちのピアニストたちを相手に鋭く問いかけているようにも聞こえた。繰り返し箇所にも、厚み・変化を兼ね備えた音の層がはっきりと見え、しかもそれは、ショパンが意図した繊細な織物のような構造を、いかなる意味でも傷つけてはいない。彼の奏法は、演奏技術と詩情とをどうすれば融合させられるのか、つねにその手本を示す。アンソロジー中唯一の長調であるスケルツォ第4番は生き生きしたイメージが優位にたち、上質なリリシズムに、アイロニーと愛想の良さとがスパイスのように効いていて、あまりにも偉大な彼の名前からはやや意外な印象すら受ける、自然な人となりが見えたのが嬉しい。

 

ある物理学の理論では、特殊な時間と空間の交差によって生じる光線があるという。ツィメルマンの姿はあたかもその光線を浴びているかのようだった。それがあの雪のような髪に照り映え、その毛髪の下でどれほどの思想や構想が躍動しているかを想起させる。受け止めきれないほど拍手が起こったとき、演奏家は、おそらくは少し当惑しながら、やっと、88枚の鍵盤を持つ忠実な友から体を離した。クリスチャン・ツィメルマン。人を食ったようなピアノという機械(それは、人間に挑戦する悪魔かもしれないが)を、神の力を持って制した。紛れもなく、最高の高みを知るピアニストである。

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主催/柏崎市文化会館アルフォーレ

協力/柏崎音楽協会、わたじん楽器

 

>>チラシPDF

 

 

公演情報

開催月日 2019年02月16日(土)
会場 大ホール
開場時間 16:30
開演時間 17:00
お問い合わせ先 柏崎市文化会館アルフォーレ
Tel. 0257-21-0010

チケット情報

チケット情報 【終了しました】
〇アルフォーレ賛助会員優先発売:11月15日(木)9:00~(電話予約13:00~)
〇一般発売:11月17日(土)9:00~(電話予約13:00~)
      ※わたじん楽器ララフィのみ10:00~ ※電話予約はアルフォーレのみ
料金 全席指定 S席7,000円 A席5,500円
     ※大学生以下は各2,000円引(アルフォーレのみ取扱い)
プレイガイド 文化会館アルフォーレ
産業文化会館
わたじん楽器ララフィ
新潟県民会館
セブン-イレブン(セブンコード:070-974)
その他 ・未就学児のお子様はご入場いただけません。
・車椅子席は、文化会館アルフォーレのみのお取り扱いとなります。
・託児室をご利用の場合は、公演の2週間前までに文化会館アルフォーレにお申込みください。
 定員になり次第、締め切らせていただきます。
・20名様以上の団体予約も受け付けます(割引あり)。詳しくはお問い合わせください。
・開演時間に遅れますと入場をお待ちいただく場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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